2026年ワールドカップをきっかけに、パラグアイが注目を集めています。
ピッチでの激しいプレースタイルや、フランス代表エムバペ選手を巡る女性議員のSNS騒動――
「パラグアイ人って、どんな性格なんだろう?」と思われた方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、地元の人たちは驚くほどに面倒見がよく、温厚で親切です。
もちろん個人差はありますが、「これはパラグアイあるあるだわ」と感じる共通の気質や魅力はたしかに存在します。
この記事では、リアルな日常生活のエピソードを交えつつ、現地在住者の視点から、パラグアイ人の性格についてご紹介したいと思います。
フレンドリーで、相手との距離が近い

パラグアイに来て、まず最初に驚いたのが「人との距離の近さ」です。
初対面であっても、まるで昔からの知り合いのように接してくれます。
困っている人を放っておけない優しさ
パラグアイの人たちは、とにかく親切で面倒見が良いのが特徴です。
たとえば、路上で車がパンクしたり、タイヤがはまって動けなくなったりすると、通りすがりの人が「どうしたの?手伝おうか?」と声をかけてくれます。
全くの初対面なのに、手を真っ黒にしながら修理を手伝ってくれることも。
そして、トラブルが解決すると「良かった!じゃあ、気をつけてね」と、笑顔で去っていきます。
これまで何度も助けてもらいましたが、見返りを要求されたことは一度もありません。
「なんて優しくて、かっこいいんだ、、、」と毎回感動させられます。
みんな誰でもすぐに友達!「アミーゴ文化」
パラグアイには、人との繋がりを大切にする「アミーゴ(友達)」の文化があります。
そのため、初対面の人とも仲良くなるスピードがとにかく速いです。
たとえば、スーパーのレジに並んでいるとき。
店員さんや周りのお客さんが私のかごの中を見て、
「いつもより値段が高いけど、本当に買うの?」
「猫が好きなの?何匹飼っているの?」
などと話しかけてくれます。
こうして何気ないおしゃべりが始まります。
(※その結果、レジの待つ人の列がどんどん長くなっていきます。笑)
また、パラグアイでは、挨拶をするときも相手との距離が近いです。
まずは一般的な「握手」から。
そして、アミーゴ/アミーガ(友達)になると、性別を問わず「ハグ」をします。
最初は少し抵抗がありましたが、いまではすっかり自然にできるようになりました。
親日家が多く、日本のことを知りたがる
初対面の人からいきなり「日本人?韓国人?」と聞かれることがあります。
一瞬ドキッとしますが、ほとんどの場合、差別的な意図はなく、純粋な好奇心からです。
パラグアイには、日本人移住の長い歴史があり、多くの日系人の方々が農業の分野で大きく貢献してきた背景があります。
そのため、日本という国や日本人に対して親近感やリスペクトを抱く人がとても多いのです。
私が日本人だとわかると、
「〇〇っていう日本人を知ってる?昔、一緒に働いていたんだ!」
「日本のアニメが大好きなんだよ!」
と、嬉しそうに話してくれます。
日本の気候や文化、グルメについて、質問攻めにされることもよくあります。
家族の絆がとにかく強い

パラグアイで暮らすなかで、とくに素敵だなと思うのが「家族との時間をなによりも優先し、大切にする姿勢」です。
日常の真ん中に「家族との時間」がある
パラグアイ人の1日は、家族と過ごす豊かな時間で満ちています。
朝は温かいマテ茶、昼は冷たいテレレ(水出しマテ茶)を回し飲みしながら、家族でゆっくりおしゃべりするのが日課です。
▽パラグアイ伝統の「テレレ」ってなに?どうやって飲むの?▽
そして日曜日になると、あちこちの家で「アサード(南米スタイルのBBQ)」が始まります。
庭先やテラスでじっくり肉を焼きながら、家族みんなでのんびり過ごすのが定番スタイル。
炭火の香りがただよい、にぎやかな笑い声が聞こえてくると、「ああ、日曜日だなぁ」と感じます。
(※個人的には、パラグアイ版「日曜日のサザエさん」のような空気感だと思っています。笑)
誕生日やクリスマスはもちろん、イースター、母の日、父の日などのイベントともなると、親戚中が大集合し、爆音で音楽を流しながら、盛大にお祝いをします。
SNS(WhatsApp)でもあふれる家族愛!
パラグアイで最も使われているメッセージアプリ「WhatsApp」。
24時間で消える写真・動画投稿機能「ステータス」に、家族との写真や動画を投稿する人が本当に多いんです。
記念日や家族でのお出かけの様子だけでなく、なかには「子どもの成績表」まで誇らしげにシェアする人まで!
家族の存在を誇らしく思い、オープンに愛情を表現する文化は、とても素敵だなと思います。
時間にも気持ちにも「おおらか」でのんびり

「細かいことは気にしない、おおらかさ」も、パラグアイの魅力のひとつ。
もちろん人によりますが、日本と比べると時間や物事に対してゆったりと構えている人が圧倒的に多い印象です。
待たされても怒らない!時間に対してゆったりな感覚
パラグアイでは、待ち合わせの時間に遅れるなんて日常茶飯事。
たとえば、「12時集合ね!」とランチの約束をしても、全員がそろうのは12時半や13時になることも珍しくありません。
待たされている人も怒りませんし、遅れてきた人も謝りません。
「みんな揃ったね!さて、食べはじめようか~」と、何事もなかったかのようにランチが始まります。
魔法の言葉「トランキーロ(大丈夫/心配ないよ)」
パラグアイで暮らしていると「トランキーロ(Tranquilo)」という言葉を毎日のように耳にします。
「大丈夫」「落ち着いて」「なんとかなるよ」といった意味で使われることが多く、パラグアイ人のポジティブでおおらかな人柄をよく表しています。
私もこの言葉が大好きです。
ただし、その「トランキーロ」に度肝を抜かれた思い出もあります。笑
以前、ダイニングテーブルを購入する機会があったのですが、実際に届いたのは注文とはまったく違うデザインのものでした。
「これ、頼んだものと違うんだけど、、、」と伝えると、笑顔で返ってきたのは、
「トランキーロ! テーブルクロスを掛けたら見えないよ!」
という、まさかの一言。
怒りを通り越して、思わず笑ってしまいました。
(※もちろん、そのままでは困るので、後日きちんと交換してもらいました。笑)
日本なら「大変申し訳ございません!すぐに確認いたします!」となる場面ですが、「まあ、なんとかなるでしょ!」という楽観的な発想がまず出てくるのは、じつにパラグアイらしいなと思います。
「パラグアイ人は気性が荒い」といわれるのはなぜ?

在住者の実感として、日常の暮らしの中で「攻撃的な人が多い」と感じることはまずありません。
前述のとおり、普段は驚くほど穏やかでおおらかな人々です。
では、なぜ「気性が荒い」というイメージを持たれてしまうのでしょうか?
その答えは、彼らが持つ「特定のスイッチ」にありました。
サッカーへの情熱は「本物」を超えている
パラグアイ人にとって、サッカーは単なるスポーツではありません。もはや人生であり、生活の中心です。
ワールドカップや代表戦ともなれば、家族や友人が集まってテレビを囲み、大歓声をあげて応援します。ゴールが決まれば街中で花火が上がり、国全体が熱狂に包まれます。
その熱量はすさまじく、過去にはワールドカップで勝利した翌日が、急遽「臨時の国民の祝日」になったこともあるほど!
この情熱こそが、外から見ると「激しすぎる」と映ってしまう理由のひとつです。
仲間や国を本気で守ろうとする熱い気持ち
もうひとつの理由は、先ほど紹介した「家族やアミーゴ(友達)との絆を大切にする文化」にあります。
パラグアイ人は仲間意識が非常に強いため、自分たちの国や愛するチーム、仲間が侮辱されたり、批判されたりしたと感じた瞬間、一気に感情を爆発させてしまう人もいます。
2026年ワールドカップで話題になった出来事も、まさに「自分たちのプライドや大切なものを守りたい」という熱すぎる思いと防衛本能が裏目に出てしまった例といえます。
もちろん、過激な言動が正当化されるわけではありませんし、パラグアイ人全員が激しいリアクションをするわけでもありません。
普段、おおらかで親しみやすい人が多いからこそ、「スイッチが入ったときのギャップ」が強調され、ニュースに取り上げられてしまうのです。
パラグアイ人と仲良くなるには|上手に付き合う3つのコツ

地元のフレンドリーな人々と楽しく交流するためのポイントを3つご紹介します。
ほんの少し意識するだけで、旅の思い出がより温かいものになるはずです。
まずは「笑顔であいさつ」
お店に入るときや、街中で人と目が合ったときには、笑顔で一言あいさつしてみましょう。
- 「¡Hola!(オラ!)」=「こんにちは!」
- 「¡Buen día.(ブエン・ディア!)」=「おはようございます!」
たったこれだけで、緊張感もほぐれ、和やかな雰囲気になります。
ひとことだけでも「現地の言葉」を使ってみる
パラグアイの公用語は「スペイン語」と、先住民の言語である「グアラニー語」です。
流暢に話せる必要はまったくありません。簡単な一言を添えるだけで、「おっ、うちの言葉を知っているのか!」と一気に距離が縮まります。
- 「Gracias.(グラシアス)」=「ありがとう」
- 「Mba’éichapa?(ンバエイシャパ?)」=「元気ですか?」(※グアラニー語)
グアラニー語で挨拶すれば、パラグアイ人は大喜びで「¡Iporã!(イポラ!)」=「元気だよ!」と答えてくれるはずです。
心の中に「トランキーロ(まあ、いっか)」を持っておく
パラグアイでは、予定どおりに物事が進まないことが多いです。
そんなときは、焦ったりイライラしたりせず、ぜひ「トランキーロ(まあ、なんとかなるさ)」の精神でゆったり構えてみてください。
旅のハプニングも含めて「これがパラグアイの空気感なんだな」と楽しむ余裕があれば、地元の人たちともお互いに笑顔で、気持ちよく過ごすことができます。
まとめ|激しさの裏にある、あたたかく豊かな素顔
ワールドカップをきっかけに「パラグアイ人は気性が激しいのかな?」と感じた方もおられたかもしれません。
もちろん性格は人それぞれですが、実際に現地で暮らしてみると、ニュースのイメージとはかけ離れたパラグアイ人の素顔を目にすることができます。
- 困っている人を放っておけない「優しさ」
- なによりも大切な「家族や仲間との絆」
- 「トランキーロ(まあ、なんとかなる)」の精神で、人生を楽しむおおらかさ
自分たちの国や仲間を本気で愛しているからこそ、時に激しい感情を見せてしまうこともありますが、根底にあるのは「人との繋がりを大切にする温かい心」です。
この記事を通して、そんなパラグアイの魅力が少しでも伝わったら嬉しいです。
▽パラグアイの暮らしについて、もっと知りたくなりましたか?▽





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